※注意!※
この話は○学生くらいの男の子がおっさんやら双子やらに色々されてしまう展開です。
描写も結構エグくなっていますので、そういうものに嫌悪のある方はマジでおすすめしません。
読了後の苦情は受け付けませんので悪しからず・・・



『愛のカタチ、幸せのカタチ』


 泣きすぎて頭が痛い。
 それ以上に、縛られた亀頭が赤く腫れ上がって見るも無残な様子に変わっている。解放されることのない熱は由太の中でぐずぐずと燻り、射精を覚えるたびその快感を凌ぐ痛みに泣き喚いた。
 ぜいぜいと息を吐きながら何度も懇願の言葉を紡がされた唇は、さっきから色を失って震えている。そこからは時々思い出したように胃液が吐かれ、その饐えた匂いに由太を背後から犯す男は嬉しそうに下卑た笑いを漏らした。
 胃の中には吐けるものなどもう残っていない。散々犯され血や精液でドロドロになった直腸からも、さっき男に注がれた尿で何もかも掻き出されてしまった。内容物を残さず排出した由太の体躯は、今や精液を受けるだけの入れ物のようだ。射精の感覚でさえ、この状態では拷問の痛みに等しい。
 朦朧とした意識が辛うじて途絶えないのは、部屋の隅から注がれる視線を気にしているからだ。無機質で無感動。しかしその冷たさが、由太の肌には何故か温かかった。
「あ、ぁひ、も・・・許し、」
 がくんがくんと揺すられながら後ろの肉塊にとろんとした目を向ける。有名な政治家らしいが、義務教育すらまともに受けてこなかった由太にはそれがどれほどの人物なのか検討も付かない。分かるのは、この男がいつか腹上死するんじゃないかということぐらい。それぐらい、男の性欲は無限でそして浅ましかった。
 由太はこういう歪んだ性癖を隠れて受ける仕事に就いている。報酬は、三食の飯と温かいベッド。そして入浴だけだ。金はいらないと、由太自身が言った。
「あん! あっあ、あぁぁ・・・! い、いた・・・ぁ」
 遠のきかけた意識を男の無慈悲な抽出が引き戻した。縛られた性器すら遠い場所にあるような感覚の中で、それでも随分前から仕込まれた躯は男の与える熱を貪欲に喜んだ。躯の方はもう限界であろうにも関わらず。
「何寝てるんだ? 貴様は儂を喜ばせるためにここにいるのだろう?」
「い、いやああぁぁあ! ゆる、許してくださひぃ・・・!」
 ぐりっと親指で亀頭を潰されて、由太は悲痛な叫びを上げた。屋敷内に響き渡るほどの声に、男がにんまりと笑う。
「淫乱なクソ餓鬼め。貴様に意見する権利などないわ」
 亀頭を強く揉まれ、固くなったところを水平に倒された。目の前がチカチカするほどの痛みに、一瞬視線を向けてしまった。
 助けて須賀さん。
 それは言葉になる前に悲鳴と成り代わったため、由太が咎められることはなかった。


「大丈夫か?」
 泥のような眠りの中から起こされると、さっき助けを求めた人物の顔がそこにあった。自分が仰向けにされていることだけがぼんやりと分かる。手足の感覚も触覚さえも、きちんと機能していないようだ。
「須賀、さ・・・」
 名前を呼ぶと、先程まで鉱石のようだった目に感情の色が宿った。眉を顰め、汗や涙でグチャグチャになった顔を撫でてくれる。
「ご苦労だったな。初仕事にしては、上出来だ」
 褒められて、素直に笑い返す。ひきつった筋肉では、笑顔が上手く作れたかは定かでないが。
 須賀の手が由太の下腹部に伸びる。亀頭を戒める紐を解いてくれるようだが、予想される痛みに自然と躯の方が逃げ腰になる。
「あと少しだけ我慢しろ。すぐ、楽になる」
 低くて優しい声に言われ、小さく頷く。固結びされたそれは水気を吸って更にきつくなっており、由太の性器を蝕んだ。もどかしさと苦痛に、由太の目に涙が滲んだ。
「ん、あ・・・っ」
 するりと紐が抜けると、じわりと麻痺に似た痛みと共に堰き止められていた精液がだらだらと溢れ出した。勢いのないそれが鈴口を通る痛みはやがて解放の快感を伴い、痙攣しながら由太は精を吐き続けた。
「あ、やぁ・・・」
 白いものが出なくなると、それを待っていたかのように今度は黄色い雫を漏らし始めた。しょろしょろとそれはシーツに染みこみ、恥ずかしい沁みとなって由太を赤面させた。
「ごめ、なさ・・・」
 こふ、と咳をしながらの謝罪に、須賀は額を撫でることで答えた。普段なら叱責される粗相だが、客がいなくなった今では問題ない。シーツもベッドも、この屋敷には掃いて捨てるほどあるのだ。
 それでも見知った人物に、それも慕っている者に排尿の姿を見られるの羞恥はある。見ないで、とうわ言のように呟く由太を宥めるようにさすり、須賀はその痩躯を持ち上げた。
 行為をするためのベッドと、それを盛り上げるために用意された道具以外ないこの部屋には、勿論プレイ用の浴室も付随している。しかしガラス張りのそこは素通りして、さっきの客が出て行った扉とは違う扉を開ける。簡素な、しかし常人にはまず拝められないだろう広さを持った浴室へと、それは続いていた。
 なみなみと注いだ湯船につけるが、由太の躯に自身を支えていられるだけの体力は残っていなかった。それを見て、須賀は一度由太を床に置くと自らの服を脱ぎ出す。簡単にまとめてそれを部屋の端にある籠に入れ、くたりとしている由太を抱き上げて一緒に湯船へと身を沈めた。
「い、た・・・」
 赤く腫れた性器や切れた肛門に湯が沁みる。反射のように呟くと、我慢しろと言うように肩をさすられた。
 強張った筋肉が少しずつ解され、痛みにも慣れた頃湯から腕だけ出され、いつの間にか用意されていたタオルで擦られた。多めに立てられた泡が気持ちいい。ぼんやりと眺めながら、そういえば初めてここに来た夜もこうして洗われたななどと思い出した。あの時も、由太は自分で浴槽に浸かっていられなかった。
 由太が男に犯されるようになったのは中学生に上がってすぐのことだった。
 子が親を選ぶことはできない。それを生まれながらに体感していたと言えるほど、由太の両親は最低だった。小学校を無事に卒業できたのは奇跡に近かったし、中学には制服がないという理由で自分から近付きもしなかった。
 そしてある日、両親の喧騒から逃げるようにして飛び出した繁華街で、妙な連中に目を付けられた。
 それはいわゆる浮浪者と言われ近頃は役所から援助を受けているような者たちで、衣食住が前より充足するようになった分他のものに対する欲求も強くなっていた。つまり、性欲の処理だ。
 教育もろくに受けられなかった由太にそれの意味など分かるはずもなく、ただ言われるまま服を脱ぎ汚い性器を口にした。従順にしていれば殴られることもなかったし、褒められるだけ家よりましだとさえ思っていた。
 毎日毎日誰とも分からない男たちの慰みものにされ、腐りかけた弁当の残りを貰うような生活。苦しい、逃げたいと思うことはあった。しかし由太には自ら死を選ぶ勇気はなくて。このまま浮浪者たちの行為がエスカレートして殺されるのも構わないと、思っていた。
 その日も前日の夜中から何人もの性器を口から肛門から受け、まるで死んだように公園の隅で朝日が当たるのをぼんやりと感じていたら、目の前の茂みが突然開かれた。その間にいたのが、須賀だった。
「誰?」
 掠れた問いに答えはなく、そのドロドロの顔をスーツの裾で拭いながら須賀はこう言った。
 その躯も人生も、俺が買い取ろう、と。
 躊躇いはなかった。その言葉にかくんと頷くのを見て須賀は硬い表情を一瞬だけ緩め、そして汚れを気にする素振りも見せず由太を抱き上げた。
 そして乗せられた車の中で詳しいことを聞いた。本当に買い取るのは紫藤という資産家ということ、山藤にそういった趣味はないが、裏から政界を操るために躯を売る少年少女を集めているとのこと。由太は、一週間前に不慮の事故で死んだ少年の代わりだということ。
 選ばれるのはできるだけ見栄えがよく、親類などのいない者が好ましいという。大抵は孤児院から連れてくるというのだが、今回は急な要請の為教育などに時間をかけたくなかったらしい。
 由太は知らなかったが、浮浪者の間で躯を売る少年がいるということは裏の世界では割と有名だった。それを聞いた須賀は街の男娼を勧誘するより早いと、由太を捜したのだという。
「乗せておいてなんだが・・・よく考えて答えろ」
 あらかたの説明を終えて、須賀はそんなことを言った。それに対し由太は首を傾げ、そして言ったのだ。
「俺、大丈夫だよ。セックス慣れてるし」
 実際、須賀はそんなことを聞きたかったのではないのだろう。妙な顔をして、そして黙り込んだ。
 由太にだってこれが危険を伴う契約だということは分かっていた。前の少年についてだって、不慮の事故だと言ってはいたが恐らくプレイの延長で命を落としたのだろう。それを言う須賀の表情でなんとなく察しが着いた。しかしそれこそ自分の望むものだと、由太は内心で思う。
 自分で摘み取れないこの命を絶ってくれるのなら、それが浮浪者でも富豪でも代わりはなかった。
「使えなくなったら、貴方が殺してね」
 本気で言ったのに、須賀は苦い表情をするだけだった。


「おい、寝るな」
 泡だらけになった浴槽の中で腕を強く掴まれて、由太は記憶を辿るのをやめた。
「・・・ごめんなさい」
 謝ると、須賀は溜め息を吐いて腕を揉んでくれた。大きい手の平で優しくマッサージされるのは、いつも心地よい。
 ちゃぷちゃぷと小さな水音しかしない浴室で、由太は背後の体温を直に感じていた。初めのときも、今も。肌に沁みる湯の温度よりその体温にドキドキした。生まれてこのかた、こんなに優しい扱いを受けたことはなかったか。
「須賀さん。俺、どうだった? ちゃんとこの屋敷にとって有益?」
「・・・ああ、お前は優秀だよ。今日の方も、満足しておられた」
 その返事に由太ははにかんで笑い、目を閉じた。
「約束、忘れないでね」
 無言で頭を撫でる須賀の表情は、浮かないものだった。しかしそれを由太が気付く筈もなかった。


 筋肉のマッサージと傷の手当を受けてもまだ足の覚束ない由太は、須賀に抱えてもらって自室に戻った。そこで見たのは、屋敷に連れて来られて以来よく見る二人の顔。それはそっくりなので、一つの顔と言っても仕方がないような。その顔を見て、由太は目を丸めた。
「あれ? どうしたの二人とも。今日は仕事だったんじゃ・・・」
「俺たちの相手は女だったからさ。二人で相手して、さっさと終わらせちゃったよ」
「そしたら由太の相手はあの絶倫さんって聞いたものだから。労いに」
 兄の真と弟の新。二人は少し年下の由太をえらく気に入っていて、ことあるごとに構いたがる。
 それぞれ読書と携帯ゲームを楽しんでいたが、由太の姿を見ると放り投げて駆け寄ってきた。その勢いで抱き付きそうになるのを、須賀が上半身を捻ることで避ける。
「やめろバカども。こいつは疲れてるんだぞ」
 無碍にあしらわれ、同じ顔が同時に膨らんだ。
「んだよそれ。須賀さんはユタの仕事見てたんだろお? 次は俺らの番!」
「そうですよ。それに、貴方にとっても嫌な展開ではないでしょう?」
 二人に言われ、須賀は微かに口端を上げた。そのタイミングで新が由太を奪い取り、ベッドまで運んでいく。
「・・・壊すなよ」
「はーい」
 二人の声が重なり、その後で扉の閉まる音が響いた。まだ状況を理解していないのは由太だけで、新にされるまま服を脱がされていく。
「え? 何、するの?」
「須賀さんから許しも出たことだしね。あの絶倫デブのことだから、あんまイカせてもらえなかっただろ?」
「や、でも疲れてるし・・・」
 口で抵抗するも素早く背後に回った真に自由を奪われ、下も剥がれてしまった。鬱血や傷の残る肌が露になり、新が目を細めた。
 その視線が縛られて赤くなった性器に向かっていることを知り、羞恥に顔が染まる。
「痕残ってんね。須賀さんなんかしてくれた?」
「薬、塗ってくれたよ」
「ふうん。・・・舐めてやるよ」
「い、ひぅ!」
 いい、と断ろうとした言葉は、途中から悲鳴に代わった。痛みで熱いところに濡れた感触が這い回り、次第に快感へと移行していく。歯を喰いしばってびくびくと震え、その様を後ろから見ていた真が口を尖らせた。
「新、狡い」
「真も後でやればいいじゃん。ユタのちんこ小せえから好きなんだよ」
「僕も好きだってば」
 勝手なことで争う二人に挟まれる由太は既に快感の波に攫われつつあり、とろんとした目で足をゆらりと振った。それを弱い抵抗と知りながら、真は胸に手を這わせた。くりくりとその中心を弄び、固く芯を持つのを楽しみながら耳を咬む。びくんと、由太の肩が跳ねた。
「マコ・・・マコ、やぁ・・・あ! あぁ!」」
 ぎゅっと乳首を捻られると同時に竿を下から舐め上げられ、先端から量の少ない精液が飛び出した。それが新の顔にかかるのをぼんやりと見ながら、細い躯を震わせる。
「あ・・・ぁ、や、ん・・・」
 長い時間嬲られていた躯はかなり敏感になっている。その様子に新は小さく笑い、顔についた精液を指で拭い再び顔をそこに伏せた。それを止めようと由太の手が髪にかかるが、弱すぎて一瞬間すら止まらなかった。
「も、ムリだって・・・げんか、」
「だぁいじょぶだって。一晩中ヤってたことだってあるんでしょ? なあ、真」
「そうそう。汚いおじさんたちは良くて僕たちは駄目って理由を、ちゃんと説明してくれるならやめてあげるけど?」
 にこやかに言いながら耳たぶを舐り、両手で由太の感じる場所を弄った。由太の再教育にも関わった二人にとって、この躯を陥落させることなんて簡単だ。それを分かっているからこそ、由太は嫌な予感と少しの期待に身震いした。その慣れた手管に、抵抗心がぐずぐずになっていく。
「口、で・・・するから。休ませてよ、ねぇ」
「何言ってんの。労いに来たって言ってるのに、ユタが俺らに奉仕してどうすんのさ」
「そう。由太は気持ちよくなるだけ」
 他の日なら嬉しいだろう台詞も、今聞いたらただの脅しでしかない。由太は泣きそうな面持ちを見て、新は性器に唇を這わせた。
「・・・っひ、あっやっあ、やら・・・っ」
 感じてくると、由太は次第に舌が回らなくなってくる。そのたどたどしい声が聞きたくて、二人はこうして可愛がるのだ。
 ガクガクと顎が揺れ始め、真が耳に舌を差し込むとカクンと力が抜けた。腰が突き出される格好になり、後孔も露になる。
 そこに生暖かい舌が宛がわれ、由太はついに泣き出した。そうと気付いても、二人は慰めの声をかけるだけでやめてはくれなかった。
「ぃや・・・ほんろに、痛いからやなのぉ・・・」
 ぐすぐすと訴える言葉通りのように、そこは赤く腫れあがっていた。しかし新は舌先でそこを弄りながら、真に目配せをする。後ろから伸びた手が、性器をぴんと弾いた。
「由太の嘘吐き。それくらいの方が、気持ちいいんでしょ?」
「そんなこと、な・・・」
 首を振る由太のうなじをじっくりと舐めながら、真が笑う。弾いた性器の先から溢れる透明な雫を引いて、由太の唇にすり込んだ。
「こんなにしてて、バレないとでも思ったの? それに嘘吐くなら教育のやり直しだね。僕はそれでも構わないけど」
 そこでわざと言葉を切り、真は由太の不安を煽った。そして耳元に唇を寄せ、低く囁く。
「たくさんの玩具に善がり狂って床を這う由太は、可愛いしね」
「いや! いや、やだよ、まことぉ・・・っ」
 教育というのは、言葉遣いから始まる客を喜ばせる仕草を覚えることだった。
 セックスだけなら慣れていた由太も言葉については最初から仕込まれ、心の底から懇願するためにとバイブや局部に直接付けられたローターを使っての寸止めや強制射精を何度もされた。
 快感に支配されるような責め苦が続き、由太は須賀や双子を含めた大勢の前であられもない姿を晒しながら強要されるまま卑猥な言葉を言い続けた。
 ちんぽ気持ちいい、ケツマンコ最高です、イカせてください、淫乱な俺の射精を見てください。
 途中からは自分が何を言っているかも分からないような状態を何人もの冷静な目で見られるのはキツかった。情欲に浮かれた親父たちの環視の中で輪姦されるのとは訳が違う。苦しくて、混乱する頭で泣き喚いていた。
「あれはいや・・・ぜったいに、や・・・」
「じゃあ言わなくちゃね。由太のお尻、どんな感じなの?」
 真の言葉に合わせて新の舌が奥に入り込む。ぷちゅりと音がして、由太の喉から嬌声が漏れた。
「ひ、きもち、です・・・」
「どこが?」
「おしり・・・ゆたのお尻、舐められて・・・ひもち、です」
「ん・・・いい子」
 ぽろぽろと泣きながら言う由太の髪を撫でながら顔を後ろに向かせ、その唇に吸い付く。それを上目で見て、新が鼻で笑う。
「なぁにがいい子、だ。このドえす」
 からかうような言い方に、真は由太の舌を指でこね回しながら目を細める。
「だって、新が譲ってくれないから。僕だって由太を泣かせたいもの」
「だからってそんなやり方あるかよ。・・・んじゃ一緒にやるか。ユタ立たせて」
 新の指示で真が由太の脇を持って膝で立たせた。その前に新が屈み、ぱくりと陰茎をくわえた。
「あっ、やだ!」
 思わず退けた腰を真が掴み、尻を割られる。一瞬ひやりとして、もう随分解されていた場所に舌が宛がわれた。
「あんっん、やぁあん」
 ぶんぶんと首を振って、由太は新の背中に縋るように倒れた。
 自然に下がる腰を追って新が躯を進め、玉を転がしながらちゅうちゅうと音を立てる。真にもやり易い格好になり、尖らせた舌をずるりと奥まで侵入させていく。
 前からも後ろからも熱い舌に責められ、悶絶する。弱々しく新の服を引っ張っては、逃れられまいかと腰を捻った。
「可愛いな、ユタ。上も下もべちゃべちゃ」
「ここも、誘ってるみたい。由太、挿れてほしい?」
 カチカチと歯を鳴らして、由太は首を振った。
「も、もういやぁ・・・つら、よぉ・・・っ」
「せっかくこんなに柔らかいのに」
「あ、あ、あひっひいぃ・・・!」
 深く、速くピストンされ、その前立腺を叩かれる刺激に由太は堪えきれず新の口の中に再び放った。
 新が残滓まで搾り出そうと口腔を蠢かす。膝が揺れ、かくかくと顎を震わせた。
「あ、新・・・ぁ」
 もうやめてと泣きじゃくる由太の下から躯を抜き、頬を両手で優しく持ち上げ唇を重ねた。舌で割られた口内に生臭くどろりとしたものを流し込まれ、そのぬめりを利用してぐちゃぐちゃと舌や歯裏を犯される。苦しさに必死で飲み込むと、唇は糸を引いて離れた。
 とろんとする由太の涙を拭い、新が笑う。
「ほんと、可愛いなあ」
 そしてまた唇に吸い付き、腰に手を回して後ろに寝転んだ。上になった由太の太股を掴んで割らせ、尻たぶを持って開いた。
「先いいよ、マコ」
「新は?」
「俺、ユタのイク顔が見たいから」
 顔を上げさせられ、喉が反る感覚に由太が喘いだ。その口が、うわ言のように嫌だと繰り返す。
「いや、いやぁ・・・ん」
 熱い肉が宛がわれ、由太は身を縮めた。真が後ろから由太の顔を包んで覗き込み、囁く。
「本当に、嫌?」
 涙を溢れさせて、おずおずと由太が頷く。
 しかしその答えは、下にいる新の一笑で吹き消された。
「嘘はいけないって言われたろ? さっきから俺の服に染み込んでるの、なんだよ」
 指摘されながら服で先端を擦られ、真っ赤になる。見なくても分かるくらい、濡れていた。
「嫌なの? 由太」
 つん、と窄まりを突かれ、切ない疼きに由太が呻くのを楽しむ。
 そうやって何度も突かれ、下からは新が先走りを弄ぶので、由太はとうとう音を上げた。
 挿れて、と。
「じゃあもっといやらしいおねだりしてほしいな。できるでしょ?」
 顔を解放した真の先端にくるりと皺を擦られ、由太は新の胸の上で痙攣した。後ろの真を想い、目の前の新をうっそりと見つめる。
「いれ、て・・・まこ。淫乱でやらし、い・・・俺のおしりに、まこのおっきいの、くらさ・・・」
「新?」
「ん、合格」
 真にそう答え、新が両の手で尻を掴み広げながら押し上げた。
 ぱくり、と音を立てて後孔が開き、内壁に触れる外気に由太が息を飲んだ。ひゅっ、という音と、くちゃりという水音が重なる。窄まりを無理やりに開かされる感覚に、飲み込んだ息を止めた。
「ぁ・・・っ!」
 解された肉を割り、太い塊が進んでくる。掠れた声が、途切れつつ喉から漏れた。
 ごり、と由太の中にあるしこりを揉んで、由太は獣のように吠えた。
「ぅあああぁ! あ! あんっあら、たぁ・・・っ」
 目の前でくすくす笑う新に助けを求めるような視線を投げれば、甘い笑顔とセットで額に口付けが与えられる。
 真がその様子に妬くように腰遣いを早めた。
「あんっあっや、ぅあ・・・っああ!」
 頬を胸に押し付けて喘ぐ姿を、新が嬉しそうに眺める。
「チンポ、いい?」
「・・・い、いい・・・っちんぽい、気持ちぃ・・・っ」
「エロくて可愛い」
 卑猥な言葉を言わされることにすら感じる由太の頭を撫で、真を見やる。
「あんま激しくすんなよな。俺も次に控えてんだから」
「保障はでき、ないよ・・・由太、気持ち、し」
 ガクガクと揺すりながら、結合部を指でなぞるように刺激する。由太の声が、高くなった。
「いつか二輪挿ししようね、由太」
 感じすぎてもう喘ぎ声しか上げない由太の首を反らせて、その顔を恍惚として眺める。
 新しく出来た弟を実の弟と挟んで犯せるなんて、そうそうできることではない。この背徳感の入り混じる遊びは、他の何とも換えがたいものがある。
 二人は由太を散々泣かせて、ばったりと気を失うまで解放することはなかった。


「・・・壊すなと言っただろうが」
 意識のない由太の躯を拭きながら、須賀は重々しい溜め息を吐いた。
 それを聞きながら、真と新が悪びれのない笑顔でシーツを直している。
「何言ってんの。こうなるの分かってたくせに」
「それにタイミングが良すぎですしね。カメラで見ているのは、知っているんですよ」
「マジで? 須賀さん、変態」
「歪んでいるんですよ、愛が」
 奇麗になったベッドに寝転んで、二人が口々に揶揄する。その言葉に、須賀は嘲るように笑った。
「愛? これが愛な訳ないだろう」
 服を替えて二人の間に由太を下ろし、シーツをかけた。その疲れ切った寝顔を撫で、目を細める。
「そんな顔をするくせに、抱いてあげないんですね。由太はそれを望んでいるのに」
「・・・分かったようなことを言うな」
「分かるよ、それくらい」
 新が不機嫌そうに言い、由太を撫でる手を払った。
「ユタは須賀さんに連れてこられたから来たんだ。キモいおっさんや俺たちとヤるためなんかじゃない」
 庇うように、由太を抱き込む。真もその腕の上から抱き締めて、須賀を見上げる。
 須賀が、困ったような顔をした。
「・・・こいつは俺に殺されたくて来たんだ」
「え?」
「もう寝ろ。お前らは明日も仕事だからな」
「はーい」
 二人同時に返事をして、目を閉じた。
 その寝顔を見てから須賀は部屋を後にしようとして、電気のスイッチに手をかける。落ちてきた暗闇から、真の声がする。
「やっぱり愛してるじゃないですか」
 その言葉には答えず、須賀は扉を閉めた。由太の顔を思い出して、胸を抑える。
「おやすみ由太。いい夢を」




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